『次世代ウェブ - グーグルの次のモデル』
を読了した。
"グーグルの次のモデル"
というよりも、ウェブ業界の今昔物語という感じの内容である。
自分自身、ウェブ業界の歴史的変遷をよく知らない人間なので、面白く読み進めることができた。
内容は網羅的である反面、個々のトピックを深く掘り下げるような構成にはなっていない。
以下、よく知らなかったもの(後で深追いする)。
- オウケイウェイブの歴史(兼本謙任)
- 楽天市場の出店料の変遷(定額 → 出来高*係数[後に適用範囲拡大])
- mF247の歴史(丸山茂雄)
(などなど)
その他、個人的に興味を引かれたのは、
パーソナライズについての話である。
パーソナライズとは、個々人の「趣味嗜好」を考慮してユーザにサービスを提供することである。
ユーザの「趣味嗜好」を判断する指標としては、
「検索履歴」、「ページ訪問履歴」、「ショッピング履歴」などを用いるのが一般的である。
ところが本書では:
「ねえ、あの子の"お受験"なんだけど、面白い幼児向けの教育カリキュラムがある、てテレビで行ってたの。ちょっと調べてみてよ」
などと、妻から言われたのかもしれない。それで彼は自室のパソコンに向かい、インターネット•エクスプローラを開いて、妻の言っていた新カリキュラムのキーワードでグーグル検索する。
しかしグーグルは、そのキーワードをなぜ彼がその瞬間に使ったのかは、理解できない。会社員(=彼)の過去しか見ていないからだ(P.186 「期待-グーグルを越える「UFOキャッチャー」」より)
という指摘がされている。
これは全くその通りで、コンピュータは巨大なデータを集積することは可能であるが、
その意味解析をコンピュータ自身にさせることはとても困難である。
また、意味解析に必要なデータがログに落ちないこともしばしばある(上記はそのケース)。
そこで、個々人の人間関係に基づく情報が持つ価値について再考されてきている、ということである。
その「個々人の人間関係に基づく情報」というのがいわゆるソーシャルネットワークであり、
各社がしのぎを削って競争を始めているジャンルである。
人間重要。
ウェブの世界がどういう経緯を経て今の状態になっているのか、
ソーシャルな情報はどこでどう活かされるものなのか、
そういうことに興味があるのなら、本書を読んでみるのも面白いと思う。
光文社 (2007/01/17)
売り上げランキング: 5983

ジャーナリストらしい丹念な情報
まとめと予習
すでに分かりきっている"次世代"


Leave a comment